■このページは2024年8月30日に投稿しました。
採用サイトにおける重要なコンテンツ「よくある質問」ページ。
実際作る時にどのようなページ構成にすると、求職者にとって良いコンテンツになるのかを具体例と参考サイトを交えながら解説します。
「よくある質問」とはどんなコンテンツ?
「よくある質問」とは、求職者が企業に対して知りたい情報を一問一答形式で簡潔にまとめたコンテンツです。さまざまな企業の採用サイトに掲載される需要が高いコンテンツなので、サイトのページ構成に迷った時は、入れておくと間違いないかと思います。
「よくある質問」を作るメリットとは?
「よくある質問」コンテンツを作ると、求職者側と企業側どちらもにもメリットがあります。
求職者目線
知りたい情報が簡潔にまとめられているため、応募に対しての不安解消や企業への信頼、満足度が上がる。また、採用サイトを訪問する求職者は時間が無いため、知りたい情報を短時間で取得できるページがあると、タイムパフォーマンスの観点からも良い。
企業目線
求職者が事前に採用サイトで基本的な情報を取得できるため、面接や説明会などでの採用担当者にかかる労力が軽減する。
求職者が「よくある質問」を見るタイミングは?
実際にページを作る前に、「よくある質問」コンテンツが求職者にどのタイミングで見られるのかを考えてみます。
1 | 応募前 | 応募するかどうかを検討している段階。企業文化や福利厚生、募集要項について疑問を持った場合に見る。 |
2 | 応募プロセス中 | 応募のアクションをする段階。応募手続きや面接の流れに関して疑問や不明な部分があった場合にみる。 |
3 | 面接前の事前準備 | 応募後、面接まで進んだ段階。面接前に企業文化や業務内容についてさらに調べるために見る。 |
4 | 内定後のオファー面談前 | 内定をもらった段階。面談前に具体的な労働条件や勤務開始日、その他の手続きに関する情報を知りたい場合に見る。 |
このように求職者の行動から考えると、「よくある質問」ページは応募前から応募後までどのフェーズでも見られる場合が多いです。また、特に応募プロセス中の「求職者が企業に対して具体的なアクション」をしているフェーズでは、求職者が感じる疑問に対して、簡潔で具体的な回答を記載しておくことがとても重要です。
世にある採用サイトの「よくある質問」ページを見ると、意外と上述したポイントがおざなりになっているサイトが少なくありません。質問(Q)に対して回答(A)が曖昧だったり、「面接の時にお聞きください」など質問に対して解決されない回答が記載されている。また、そもそも回答の情報が少ないなどです。
「よくある質問」を作る時は応募前から応募後までどのフェーズでも見られる可能性を考慮しつつ、求職者の知りたい内容を解決することを第一に考えて作ると良いと思います。
求職者にとって魅力的な「よくある質問」の作り方
① 採用したいターゲットに合わせたコンテンツを考える
企業によって採用サイトでどんな内容を打ち出すのかは異なるため、一概にこのコンテンツを載せておけば大丈夫という決まりはありません。ただ、求職者が知りたい内容はある程度カテゴライズすることができます。
大きく「新卒採用サイト向け」「キャリア採用サイト向け」「総合採用サイト向け(新卒+キャリアが1つのサイト)」の3つパターンでご紹介します。
ここで紹介するのはスタンダードな項目のため、これらを抑えつつ企業独自のアピールしたいものやより伝えたい項目など、優先順位を決めながら取捨選択してくと良いでしょう。
新卒採用サイトの場合
※入社後の項目については、キャリア採用サイトも共通します。
■ 求職者が入社前に知りたいこと
応募や採用に関する情報 |
応募資格を教えて欲しい |
OB・OGなどに会って情報収集できるか? |
入社するまでに学んでおくべきこと、所得しておくべき資格はあるか? |
業界知識がないが応募しても大丈夫か? |
■ 求職者が入社後に知りたいこと
福利厚生について |
ワークライフバランスはどう(制度として充実しているか) |
社宅や寮はあるか? |
制度や研修制度について |
教育、研修制度は整っているか?(OJTだけではなく、体系的な研修制度はあるか) |
必要な資格を取得するのに会社から支援できる制度はあるか? |
勤続地や配属先について |
勤務地は選べるのか? |
転勤はあるのか?(ある場合、必須なのか) |
働き方や仕事について |
月の平均残業時間はどのくらいか?(平均が20時間以下ならアピールポイントになります) |
休日出勤はあるか?(ある場合、どのくらいの頻度か) |
どんな働き方ができるか?(フレックス制度やリモートワーク、副業などはできるのか) |
会社の雰囲気や文化などについて |
求める人物像は? |
活躍しているのはどんな人物か? |
どんな社風か? |
キャリア採用サイトの場合
キャリア採用サイトも新卒と同様、基本的には共通の項目が多いですが、入社前と入社後で知りたい情報が若干異なります。
■ 求職者が入社前に知りたいこと
応募や採用に関する情報 |
異業種・異職種からの転職は可能か?(特に未経験でも応募が可能なのか) |
エントリー方法は? |
選考フローはどのような流れか? |
一度不合格になったが再応募は可能か? |
■ 求職者が入社後に知りたいこと
福利厚生について |
出産・育児休暇は所得できるか? |
提携している保育所はあるか?(小さい子供がいる人向け) |
働き方や仕事について |
年次有給休暇取得率はどのくらいか?(日本企業全体の平均取得率は約62%。それ以上の数字の場合はアピールポイントになります) |
どのようなキャリアパスを描けるか? |
勤続地や配属先について |
入社後に転居転居を伴う転勤はあるか? |
入社後に配属先の相談はできるか? |
その他 |
試用期間はどれくらいか? |
離職率はどれくらいか?(日本企業全体の平均が30%のためそれよりも低い場合は出しても良いと思います) |
総合採用サイトの場合
最近は、新卒・キャリアをまとめた総合採用サイトも多くなっています。総合採用サイトの場合は「新卒採用」「中途採用」とカテゴリを分けて記載をすると良いでしょう。
② テキストリンクを入れる
質問に対する回答は簡潔で具体的を心がけると書きましたが、どうしても情報量が多くなる場合は他ページへのテキストリンクをつけることも効果的です。テキストリンクをつけることで、採用サイト内の回遊性が上がり求職者が企業の情報に触れる機会が増えるためより満足度を高めることにつながります。
「よくある質問」ページが充実している採用サイト
ここでは「よくある質問」ページの内容が充実している採用サイトをご紹介します。
積水ハウス 新卒採用サイト
シンプルな構成ですがカテゴリが「採用・選考」「仕事」「その他」と分かりやすく分かれており、一つひとつの回答も具体的で簡潔なので分かりやすい印象です。
インフラテック 新卒採用サイト
こちらはカテゴリを細かく分けているのが特徴です。一つひとつの回答も簡潔にまとめられているので、そこまで情報量が多いとは感じないのでサクッと読めます。
講談社 海外移住者向け採用サイト
こちらは、企画が面白いページです。情報をしっかりと載せつつカテゴリの1つに「都市伝説について」という内容で選考や面接について、噂だけどみんなが気になる質問をまとめています。思わずクスッとなるものもあり、読んでいて楽しいです。
この記事のまとめ
この記事では、採用サイトに置いて重要なコンテンツである「よくある質問」について解説しました。求職者が感じる疑問や不明な点を考え、しっかりと回答を出す作りにすれば求職者の満足度も高まり有益なコンテンツになると思います。
ぜひこの記事でご紹介したポイントを参考に良いコンテンツを作成してみてください!
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